季節に応じた治療

 年々気候変動がおかしくなってきています。

四季はありますが、時期や期間がこれまでのように安定せず、体調にも影響している人は少なくありません。

 

 今年に入ってから、鍼治療に季節の影響を考慮した選穴のやり方を取り入れ始めました。

 ここ治療院では根本的な原因を取り除くことを言ってきましたが、これまで季節を考慮することはあまりなかったんです。

体の中の冷えや熱、湿などはしっかり捉えながら治療していたつもりですが、春夏秋冬の概念はあまり取り入れていませんでした。「そんなの関係ねぇ♬」というよりは、季節の影響を診断、治療に組み入れること自体、あまり興味がなかったというのが本音です。

 ところが僕が所属している漢方鍼医会ではここ数年、季節の邪について活発に論議、検証されていました。

確かに春には花粉症、メニエール病、夏には熱中症、食欲不振、秋には風邪、胃腸の不調、冬には冷え、インフルエンザと季節ごとに起こりやすい症状があるわけです。さすがに僕もこれは無視できないと、診断、治療に取り入れてみるとこれらの症状以外にも季節の影響を受けているケースが多いことが分かりました。

 

 逆に言うと、季節ごとに体調不良を訴える人が多いということは、季節に応じた出しい過ごし方ができていないとも捉えられます。鍼灸治療で予防やメンテナンスもできますが、その前にしっかり自分で生活のリズムを作ることが大切です。